チームケア学会2018 代表事例選考会開幕

2018.07.25

健康倶楽部 全体

研修・セミナー

湖山医療福祉グループの各法人は、集団的な処遇を廃止し、お客様に限りなく寄り添いながら、
希望や喜びの中で生き生きと過ごすことを実現するケアを目指します。
こまやかな気配り、やさしい笑顔、まごころ込めたお付き合いをスローガンとする『こやまケア』を行動指針に、
各施設が日々検討し、改善を重ね、個別ケアの確立に向かって努力して参りました。
その活動の集大成として年に一度、全法人の代表が一堂に会し、
これまで取り組んで参りましたケアについて発表する『チームケア学会』を執り行っております。

昨日7月24日(火)に、当グループ北海道・東北エリアに属します株式会社健康倶楽部の、代表事例選考会開催致しました。
当日は、職員のみならず、お客様のご家族や地域の皆様、福祉業界に携わる方々にもご参加頂きました。
あかり歯科から2名、地域から1名、職員56名、計59名での選考会となりました。
特に外部からお越し頂きました3名の方にはお忙しい中で足を運んで頂き、
また、ご意見やご感想も頂戴することが出来ました。心より御礼申し上げます。

下記に、代表に選考された事例を含めた全7事例のテーマをご紹介させて頂きます。

1.もっと笑顔を
事業所:デイサービスセンター彩り
元々他者との交流が苦手なお客様だったが、脳梗塞発症後、
荒っぽい言動が増え、更に交流が難しくなってしまった。
少しでも笑顔で楽しんで頂くためにはどうしたらよいか?

2.その人にも参加して頂きたい~施設内で行える行事の充実を目指して~
事業所:デイサービスセンターARK奏
月に1度の外出行事を実施していたARK奏。
そんな中、「外に出る行事は疲れてしまうから、施設内の行事があればいいな…」とのお客様の声が。
どうすればお客様に、外出行事のようなちょっと特別な感覚を、施設内で味わって頂けるだろうか?

3.小学校を支えた誇りを今も、学校用務員って知ってるかい?
事業所:デイサービスセンター壽
認知症により妄想等で周囲に馴染めず、
これまで通っていたデイサービスへの通所が難しくなってしまったA様。
新たにお越し頂いた当社のデイサービスセンター壽も、通所介護事業所という点では変わりがない。
では、壽ではどのようにA様を受け入れ、どのようなケアを行っていくことで、
A様を取り巻く環境を良い方向に変えていくことが出来るのか?

4.はじめまして、〇〇です~お客様と共に歩むデイサービス~
事業所:デイサービスセンターARK彩り
地域密着型通所介護としていた運営していたARK彩りは、平成30年5月より27名へ定員を引き上げた。
そこには、近隣の事業所閉鎖に伴うお客様の受け入れが必要である背景があったが、
なんといっても、「ARK彩りに通いたい」とお客様に感じて頂かなくてはならない。
どうすれば多くのお客様にARK彩りを選んで頂けるのか?

5.普通の生活を送りたい~自由をください~
事業所:ヘルパーステーション奏
介護事業者が介護サービスを行うのは労働時間内・休日有り。
では同居されているご家族は?365日24時間の介護負担は計り知れないもの。
私たち介護事業者は、サービスを必要とされているお客様だけでなく、
そのご家族の存在を決して見落としてはいけないのではないか?

6.私は何でもできるから、かまわないで!~独居で認知症A様…小規模だからこそのサービス~
事業所:小規模多機能ホーム奏
認知症、独居。いつから入浴していないのか?銀行では通帳が見当たらず、錯乱状態に。
地域包括からの相談で小規模利用となったA様だが、
地域との交流はなく、人見知りが強いため、通い重視ではなく訪問サービス中心での利用をスタート。
入浴や清掃、体調管理等、A様のサポートを過不足なく行うためにはなにが必要か?

7.自分たちの関わり~服薬管理に携わって~
事業所:小規模多機能ホームとこしえ彩り
自己管理の服薬。頻繁に起こる飲み忘れ。しかし、抗結核薬は服薬継続が必須。
確実な服薬を行って頂くために、小規模の介護職員が出来ることとは?
お客様ご自身での服薬管理の実現に、今後、繋げていくことが出来るのか?

以上の7事例が発表され、外部からお越し頂いた方や職員からの質問もありました。
最後に、投票形式による代表選考が行われ、今回の代表は、
『私はなんでもできるから、かまわないで!~独居で認知症A様…小規模だからこそのサービス~』に取り組んだ、
小規模多機能ホーム奏に決定致しました。
9月の全国発表まで残り一ヶ月半。更に掘り下げられた研究内容に期待を寄せています。
個々の経験に留めることなく、一丸となり継続的に実践・評価・検証を行っていくことで
”自らが受けたい医療と福祉の創造”の実現に結びつけるべく、今後もこのような学びの機会を設けていきたいと考えます。

(2018年7月25日 株式会社健康倶楽部 管理部 佐々木)